教育問題のトピックス

教育問題に関する論評です

「校則違反」退学をめぐる訴訟

東京都のある私立高校で、「校則違反」として退学させられたのは不当だとして、元生徒が学校側を相手取り訴えた訴訟があったということです。

2021年2月4日に新聞報道されました。

f:id:education2000:20210205153256j:plain

(イメージ画像:写真AC)

 事件の経過

報道によると、事件は2019年秋に起こったそうです。

当時3年だった原告女子生徒が、同学年の男子生徒と交際していたことを学校に知られたとして、学校に呼び出されました。学校側はこの女子生徒に対し、「校則では男女交際は禁止となっている」として、退学を迫ったということです。その際に、交際にかかわっての生徒のプライバシーに関する質問を執拗におこなったともされています。

女子生徒は自主退学勧告を拒否したものの、「今転校手続きを取らないと卒業に必要な単位が取れなくなる」などと迫られ、退学に追い込まれたと訴えています。またこのことに伴い、内定していた大学推薦が取り消されたとも訴えています。

原告女子生徒は、それらのことで精神的苦痛を受けたとして、また校則の規定は不合理で無効だとして、提訴したとのこと。

ひどい内容です

学校の校則については、最近は「ブラック校則」などともいわれるなど、児童・生徒の人権を侵害したり、不合理な内容を定めていることなどが、社会的にも問題化しています。

1980~90年代には、「バイク校則訴訟」「パーマ校則訴訟」「丸刈り強制訴訟」など、学校の校則をめぐって、有名な判例となっている訴訟の事例もありました。


いずれの訴訟でも、判例としては、生徒側にとって一定の成果をあげたものの、必ずしも生徒側の主張が法的に十分に認められたわけではなかったようです。

しかしその一方で、訴訟が報じられたことなどによって社会的にも反響を呼び、学校現場ではおかしな校則については見直される風潮もできました。

しかしそこから30年以上経っても、いまだに時代錯誤の校則が残り、しかもそれを利用して退学を迫るなどということが起きています。これはいったいどういうことなんでしょうか。

校則で定めることにはなじまない

男女交際などについては私的領域・プライバシーに属することです。学校側が介入・干渉して禁止などとする筋合いはないと思われます。校則でそのようなことを定めたこと自体、憲法の規定などとも衝突して問題なのではないのでしょうか。

またそのような校則を口実にして、生徒側の人生を左右するような重大な決断を強制するなども、問題ではないでしょうか。

プライバシーポリシー